Blog#76 三輪真之著『新しい時代の「人間哲学」』を贈られて

 2022年11月27日、久し振り気持ちの良い日曜日、早稲田大学建築学科の卒業生で、不思議な活動を続けている三輪真之君が訪ねてきた。何と1327頁もの著書を持って。しかも、その謝辞に恩師の「愛情に満ちた言葉のおかげで、今日まで頑張ってくることができた」とあり、「76歳にもなって、未だに恩師と呼び得る先生の御指導を直接仰げる」などと書かれていたことに驚き、恐縮してゆっくり話を聞くことになった。

 1時間程、大著の要点を解説して貰った後、抹茶でもてなしながら、「人間哲学」について負うた子に教えられる立場を終始する。そして範例がすごい!!

 認識論的-媒介-存在論的を基本に、「行為」は「精神」(認識論的)と「肉体」(存在論的)を「調和」させる「媒介」である(図1)を一例に、建築界の実例として、「構想」(認識論的)と「建築物」(存在論的)を「調和」させる「媒介」は「図面」である(図2)と説明されると現実がしっかり分かってくる。

図1 「行為」は「精神」(認識論的)と
「肉体」(存在論的)を「調和」させる「媒介」
図2「構想」・「図面」・「建築物」の関係

 かくして、簡単に三輪哲学を解説するに当たっては、大著の「まえがき」にあるように、「人間」はものさえしっかり見ていれば、最終的には正しい判断を下す。もの(存在論的)をしっかり見るための「媒介」について詳述することで「人間を幸福に導く」ことを保証してくれるというすごい著書である。

 特筆すべきは、日本人は「和の哲学」をもって「調和」を好むとの考え、この説に共鳴と共感すると共に感動する。本書のすごいことは「マルクス主義」と「民主主義」の問題点も明確に分かり易く列挙した上、21世紀の人類を「幸福」に導く思想を語る。三輪君は2019年には既に「新しい日本を創る会」を組織し、日本公和党を創立していたこと。唯々、三輪君の活力に脱帽、すっかり洗脳されての一刻であった。この時の三輪君の端正なしたり顔と呆れて物も言えない筆者の馬鹿面の写真と共に、大著『新しい時代の「人間哲学」』と「日本公和党」のパンフレットを転載する。

2022年11月27日(日) 三輪真之君(右)と筆者(左)