2024年の賀詞交換会は3年ぶりに会場で皆様と顔を合わせて開催することが出来そうです。
災害に強い都市の実現とカーボンニュートラルを達成する国土強靱化と第6次エネルギー基本計画に沿って、当協会の2022年~2024年の第6次活動計画の最終年度、東京・横浜・名古屋・大阪・神戸・福岡の6大都市・中心市街地でのBCD・カーボンニュートラル事業化委員会での成果をベースに、第7次活動計画では、その実践に当たっての体制づくりが不可欠です。
2025年の大阪・関西万国博会場では、残念ながら、水素インフラの導入に至りませんでしたが、その苦い体験から、2023年3月のオーストラリア・ニュージーランドからの水素・アンモニアサプライチェーンの調査や11月のシンガポール・UAEからの水素サプライチェーン調査の成果を下に、夢洲や横浜での水素インフラ導入を検討しています。
また、2024年度にはヨーロッパやアメリカ等での実態調査と合わせて、日本でのカーボンニュートラル、BCDの事業化委員会では、グリーン水素の活用可能性についても検討したいと考えています。
幸い、カーボンプライシング制度や脱炭素社会に必要な開発のための投資支援などを定めたGX推進法(脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律)が2023年5月に成立、6月30日より施行されたので、今後10年間の温暖化対策の基盤となる国の政策も見えてきました。
政府は、企業の脱炭素化投資を後押しするため、2023年度から10年間で20兆円規模の国債を発行。2050年のカーボンフリー達成には官民合わせて150兆円超の投資を求めています。仮に、2023年の日本が排出しているCO2を10億トン/年として、これから10年間の脱炭素への国費投資20兆円では2,000円/トンCO2、30年間の官民投資として150兆円では5,000円/トンCO2となり、これを目安に面的熱利用への経済支援を考えての実装を検討しては如何であろうか。
2023年11月30日の第30回都市環境エネルギー協会・シンポジウムでは、京都大学の諸富徹教授が基調講演や各分野の講師からは具体的なプロジェクトの可能性についての説明があり、大都市中心ではありましたが、2030年までの目標が明らかになりました。
2023年春、当協会としては久し振り、佐土原聡専務と小澤一郎・中嶋浩三・村上公哉氏を学術理事に迎えて、第二種会員のみならず、特別会員の充実により、今年は一段と明るい活動を展開したいと考えています。会員皆様の御支援御鞭撻をよろしくお願いする次第です。